薬剤師について

薬剤師とは、薬学を基礎とした専門的な立場から、薬が製薬会社で作られるところから私たちの手に届くまで全てに関わる専門家のことです。
その任務については、薬剤師法によって「「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする」と定められています。

◆薬剤師になるには

薬剤師は国家資格です。ですから薬剤師になるためには薬剤師国家試験に合格しなければなりません。また、その試験の受験資格も必要となり、そのためには大学の薬学部のうちの6年制課程を卒業している必要があります。
薬剤師の免許保有者は半数以上が女性であり、結婚等でいったん退職して再就職をする人も多くいます。しかし、そのためには拡大、多様化している薬剤師業務の内容を把握し、不足している知識や技能を改めて身に付ける必要があります。
また、 未成年者、成年被後見人または被保佐人には免許が与えられないことになっています。

現在、薬剤師の資格をもっている人は17万7000人います。 人口の高齢化などを背景に、薬剤師に対する需要は今後とも増えると予想されてます。特に製薬会社で働く薬剤師の数は、製薬会社間の競争の激化にともない大幅に増加すると考えられてます。
また、近年ではドラッグストアなどが増えており、パートタイマーで薬局などで働く薬剤師(主に女性)も増えてきています。

◆薬剤師の仕事

▼調剤
薬剤師の仕事は新薬の開発・研究や販売など多岐に渡りますが、もっとも主なものが調剤です。
調剤とは、医師が書いた投与が必要な医薬品とその服用量、投与方法を記載した処方箋をもとに行います。
現在では、患者とのインフォームド・コンセント(医師が患者に対して治療の方法や意味、効果、リスクを十分に、かつ分かりやすく説明すること)が当然になったことによって、単なる医薬品を調合することだけではなく、患者への服薬指導や、薬剤投与歴の管理、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の選択や未知の副作用の発見などの幅広い業務をすべて含めて調剤と呼んでいます。

▼従事場所
薬剤師の業務をおこなう場所は、大きく5つに分けられます。
・薬局
医師から出された処方箋をもとに薬剤師が調剤をして販売します。
現在では、お薬手帳の配布などによって、服薬指導や薬剤の投与履歴の管理なども行っています。

・病院、診療所
病院内に勤務し、医師の指示の下で調剤を行います。病院や診療所の場合は薬局と違い注射剤などの調剤が多いのが特徴です。
中には病院内のみ使用が承認されている薬を調剤することもあり、これらの薬は一般には商品化されていないものもあります。
また、薬剤師は入院患者への薬の説明やヒアリングを行い、スムーズに適切な薬が処方されるよう管理もしています。

・医薬品関係企業
薬事法第17条により医薬品の製造販売には必ず薬剤師が関わらなければなりません。そのため、制約メーカーなどでは工場ごとに薬剤師を置いています。
医薬品販売においては、一般用の医薬品についても、分類が第1類とされる医薬品を販売する場合は薬剤師が常駐し対面で販売しなければなりません。

・学校薬剤師
幼稚園、小学校、中学校、高等学校には、学校保健法第16条によって学校薬剤師を必ず置かなければならないと定められています。
学校薬剤師は学校の衛生環境の検査や保健室、理科室の薬品点検、管理、生徒への薬物乱用防止教育などを行っています。
学校薬剤師を専任で勤める場合は少なく、ほとんどが薬局の薬剤師と兼務しています。

・その他
上記以外にも薬剤師が関わる(薬剤師の知識が必要な)仕事は多くあります。麻薬管理や取締官、保健所の職員、科学捜査研究所の職員など多岐にわたります。

◆薬について

▼薬の飲み方
薬は決まったタイミングで飲まなければちゃんと効果を発揮しません。ものによっては逆に体に負担がかかってしまうこともあります。
きちんと薬の袋に記載されているタイミングで飲みましょう。
以下が袋の表記とその説明です。(不明な点は自分で解釈せず、薬剤師に質問することが大事です。)

食前:食事30分前
食直前:食事のすぐ前
食後:食事が終わってから約30分後
食間:食事が終わってから約2時間後
寝る前:寝る約30分前
時間ごと:起きている間、大体等間隔で

▼家に揃えておきたい薬
何かあるたびに病院に行くのではなく、軽い体調不良なら自分で何とかしたいものです。
急な発熱や腹痛、怪我に備えるために、家にはどのような薬を揃えておけばいいのでしょうか。

・解熱、鎮痛剤
急な発熱、頭痛や生理痛、肩こりや関節痛、筋肉痛には同じ薬が使えます。
アスピリン、イブプロフェン、アセトアミノフェンなどの成分が入っています。

・傷薬、虫刺され、やけどの薬
怪我をした場合は傷口を良く水で洗い流してから消毒薬や化膿止めの薬を塗りましょう。
軽いものならば傷口を洗った後に絆創膏を貼るだけでも大丈夫です。
やけどをしてしまった場合は、早めに水で冷やし、炎症止めの薬を塗りましょう。水ぶくれが破れてきたら殺菌消毒も必要です。

▼薬の保管方法
薬は日の当らない場所に置き、小さな子供などの手に届かないところに保管しましょう。
また、薬には使用期限があります。
薬のビンや箱には必ず明記してありますのでしっかりと読み、期限が切れたものについては処分しましょう。

その他にも家に置いておきたい薬は色々とあります。そのようなものについては一度、薬剤師に聞いてみましょう。